知多半島で長年リフォームやリノベーションに携わる中で、「玄関が整っている家は暮らしが整っている」と感じることが多くありました。靴や傘、ベビーカー、アウトドア用品など、玄関に物が集まるのは当たり前です。収納と動線を少し見直すだけで、驚くほど生活がスムーズになります。
たとえば、帰宅してからの一連の動きを考えてみてください。「靴を脱ぎ、上着をかけ、荷物を置き、手を洗う」。動線の流れがスムーズであるほど、家全体の使いやすさが格段に上がります。
また、土間空間を広げると、玄関が“ただ出入りする場所”から“使う空間”へと変わります。キャンプ用品や自転車を置いたり、ガーデニングの準備をしたり、子どもの外遊びグッズをまとめて収納したりと、暮らし方の幅を広げたい方におすすめです。
さらに、朝の忙しい時間に探し物をするストレスが減ったり、来客時に気持ちよく迎えられたりなど、さまざまなメリットがあります。土間リノベで日々の動線や収納スペースを整えられるため「暮らしの質」を底上げできるリフォームです。今回のお役立ちブログでは、土間リノベについて詳しくお話しします。
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玄関土間やシュークロークのリノベの良いところ
最近、玄関周りのリノベ相談で「土間を広げたい」「シュークロークをつくりたい」というお声を聞きます。たとえば、土間を広げてシュークロークを設けると、靴やベビーカーだけでなく、アウトドア用品や園芸道具もまとめて収納可能です。
収納スペースに物を入れておけば、通路が確保されて家族全員が出入りしやすくなるため、暮らしの中でストレスを感じにくくなります。結果、ライフスタイルを整える上でリノベは効果的です。
玄関土間・シュークロークを使いやすくする3つの設計ポイント

玄関土間やシュークロークを使いやすくするには、設計ポイントがあります。何を心掛けると良いか見てみましょう。
1.“見せる”箇所と“隠す”箇所を決める
私が玄関リノベで最も大切にしているのが、空間を区分することです。来客の目に入る部分はスッキリ見せて、奥まった部分に収納を確保します。扉付きの収納棚や間仕切りを上手に使うことで、見た目の美しさと実用性の両立が可能です。
2.回遊動線で家族の朝をスムーズに
たとえば、玄関からシュークロークを抜けて洗面やキッチンへ行けるようにするだけで、生活動線が大きく変わります。「帰ってきたら靴を脱いで、すぐ手を洗う」という動作が自然と習慣化するはずです。
3.メンテナンスしやすい床材を選ぶ
玄関土間に使う素材は、見た目だけでなくお手入れのしやすさも考えた方が良いでしょう。たとえば、掃除の手間を減らしたい場合はタイルがおすすめです。防滑コートを重ねると転倒防止にもつながるため、安全に過ごせます。
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暮らしを変える玄関リノベ提案|動線と収納を両立する3つのアイデア

玄関リノベといっても、さまざまなパターンがあります。ここでは、動線と収納を両立させた3つのアイデアを見てみましょう。
提案①:玄関と洗面をつなぐ“回遊動線”をつくる
朝の支度が重なる時間帯に、家族が玄関で鉢合わせして動きにくくなる悩みを抱えるご家庭も珍しくありません。解決策としておすすめしているのが、玄関から洗面室までを一体化させた回遊動線リノベーションです。
仮に玄関からまっすぐシュークロークを抜けて、洗面室やクローゼットへ行ける動線をつくれば、玄関で立ち止まることを減らせます。動線が短くなれば、家事の効率が向上するかもしれません。
また、シュークロークの可動棚がある場合は、家族ごとに収納スペースを分けることをおすすめします。ランドセル・通勤バッグ・部活用具など入れる場所を分けることで、玄関に物があふれにくくなり、自然と「片付く暮らし」が定着するでしょう。
提案②:趣味と暮らしを両立できる“アウトドア収納土間”
キャンプや釣り、ガーデニングなどが趣味の方におすすめなのが、趣味収納を兼ねたアウトドア土間スペースです。土間を少し広げて棚や吊り収納を設けると、テントや折りたたみの椅子、スノーボード用品といった大型の道具を玄関内にまとめられます。
さらに、床材には防滑タイルやモルタル+トップコート仕上げを採用すると、雨の日でも滑らず安全です。照明にはセンサー付きのLEDを設置すれば、両手がふさがっていても電気のスイッチを押さなくて良いため、暗くてもストレスなく出入りできます。アウトドア好きな方にとって、単なる収納スペースではなく“趣味の拠点”になるはずです。
提案③:子育て世帯に最適な“ベビーカー対応土間”
お子さんのいるご家庭からは、「ベビーカーの置き場に困っている」「玄関が手狭で動きにくい」という声を聞きます。その場合は、段差をなくしたスロープ付きの広い玄関土間が便利です。
玄関を少し拡張するだけで、ベビーカーを折りたたまずにそのまま出し入れできるようになります。段差がない設計は、子どもを抱っこしたままでもスムーズに動けますし、将来的に高齢のご家族にも優しいバリアフリー空間となるため便利です。
また、ベビーカーや子どもの靴だけでなく、雨具やカッパ、通園バッグをまとめて収納できる多目的クロークを併設しても良いでしょう。子育て期の悩みを解消したい方にも向いています。
リノベを成功させるために大切な3つのポイント

リノベ後に後悔しないためには、3つポイントがあります。何に気を付けると良いか見てみましょう。
1.予算を整理して優先順位をつける
リノベーションは、「どこに力を入れるか」で仕上がりが変わります。玄関周りだけでも「収納・床材・照明・ドアの交換」など多岐にわたります。そのため、優先順位を決めることが大切です。
たとえば「収納力を優先して造作棚に費用をかけたい」「床材は防滑性を重視して長く使える素材を選びたい」など目的を明確にすると、正しい判断ができます。優先順位を付けられない場合は「数年後に何を残しておきたいか」を基準に決めると良いでしょう。
2.将来を見据えて柔軟な設計にする
リノベは「今の暮らし」を快適にするだけでなく「今後の暮らし」に備える機会でもあります。「お子さんの成長、趣味の変化、在宅ワークの増加」など、生活は年々変わっていきます。そのため、棚や収納は可動式・拡張性のある設計を選ぶと安心です。
たとえば、ベビーカーや子どもの遊び道具を収納していたスペースが、数年後には通勤バッグやアウトドア用品置き場に変わることもあります。「今は必要なくても、将来こうなるかもしれない」という想定でリノベのプランを決めると、長年にわたり使い続けられます。
3.実際に体感して納得する
リノベーションの図面や3Dパースを見ても「広さ」や「高さ」「光の入り方」は体感しなければ分かりません。リノベ前には、モデルハウスやショールームでの体験をおすすめしています。
玄関土間のタイルの質感、シュークロークの奥行き、扉の開閉スペースなど“リアルな使い勝手”を体感することが大切です。とくに動線の快適さは、実際に歩いてみることで初めて実感できます。「体感して納得し、自分の暮らしに置き換えてみる」こともリノベを成功させる近道です。
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FAQ|玄関土間リノベ・シュークロークについてよくある質問
玄関まわりのリノベは暮らしを大きく変える工事です。ここでは、初めての方がつまずきやすい疑問点をまとめてお答えします。実際の現場経験を踏まえた内容なので、判断材料として活用いただけます。
Q. 土間を広げるとどれくらい費用がかかりますか?
土間拡張の費用は、既存の間取りや構造、採用する床材によって大きく変わります。一般的な戸建てでは20〜80万円ほどが多いですが、壁の撤去や造作棚、タイル仕様にすると上がる傾向です。特にシュークロークを併設する場合は棚数や扉の有無で金額差が出ます。現地調査で「何に費用がかかるのか」を見える化できるため、まずは見積取得がおすすめです。
Q. シュークロークはどれくらいの広さが必要ですか?
一般的には1〜2帖で十分な収納量を確保できますが、何を入れたいかで最適な広さは変わります。家族4人の場合、靴・カバン・スポーツ用品・ベビーカーが揃うため、可動棚を使い上下を有効活用すると収納量が大幅に増えます。また、奥行きは35〜45cmを目安にすると使いやすく、入り口を引き戸にすると動線がスムーズになります。将来の荷物増加も想定して計画するのが理想です。
Q. 玄関と洗面をつなげる動線はどの家でも可能ですか?
多くの住宅で可能ですが、間取り・耐力壁・配管位置を慎重に確認する必要があります。とくに洗面室に近い位置へ動線を伸ばす場合は、排水管を延長できるかどうかが重要なポイントです。また、壁を抜く際は構造上の安全確認が必須となります。専門家が事前に動線シミュレーションや3D提案を行うことで、「使い勝手は良いが家の強度を損なわない」設計が実現できます。
Q. タイルとモルタル仕上げ、どちらが汚れにくいですか?
メンテナンス性を重視するならタイルが優秀です。表面が硬く汚れが落ちやすく、砂や泥を持ち込みやすい玄関に適しています。防滑タイルなら雨の日でも滑りにくく、安全性も高いです。一方モルタルはデザイン性に優れますが、滑り止めトップコートをしても汚れがつきやすく、数年で再塗装が必要になることもあります。家族構成や玄関の使い方に応じて選ぶのが失敗しないコツです。
Q. ベビーカーをそのまま置ける土間はどれくらいスペースが必要?
一般的なA型ベビーカーは幅55〜60cm・全長90cm前後あるため、通路幅90cm以上、奥行き1.5〜2mあると折りたたまずに出し入れしやすくなります。また、段差をなくしたスロープ形状の土間にすると、抱っこしたままでも安全に動けます。雨具・通園バッグ・子どもの靴をまとめて置ける収納を隣接させると、子育て期の “玄関のごちゃつき問題” を大きく改善できます。
暮らしの質を変える玄関リノベはプロへ相談を|リノベ建築工房がお手伝いします

玄関土間やシュークロークのリノベは、単なる「収納を増やす工事」ではなく、家全体の暮らし方を整える重要な改善ポイントです。動線がスムーズになることで、朝の支度や帰宅後の動作が驚くほどラクになり、家族それぞれの物が集まる玄関の“散らかりやすさ”も自然に解消されます。さらにアウトドア用品、ベビーカー、部活道具などをまとめて収納できるため、片付けが習慣化しやすい暮らしへと変わります。
リノベ建築工房では、お客様の生活スタイルに合わせて動線・収納・素材選びを丁寧に設計し、実際の使い勝手を体感いただけるショールーム案内も行っています。玄関リノベで迷った時は、問い合わせフォーム、メール、電話からお気軽にご相談ください。
ショールームへの来店予約も承っております。暮らしを変える第一歩を、リノベ建築工房と一緒に踏み出してみませんか。
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